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No.09 Adobe Capture CC(BRUSHES)その1

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Capture CCは、これまでリリースされていた「Shape CC」「Brush CC」「Color CC」「Hue CC」 の4つにタッチアプリが1つに統合されたアプリ(無料)です(下図)。iPhone&iPad、およびAndoroid用にリリースされています。
DL AppStore DL GooglePlay

今回は、Capture CCの[BRUSHES]の機能について解説していきます。
[BRUSHES]の機能は、「Brushr CC」と同じように、キャプチャーした写真やイラスト等からカスタムブラシを作成することができる機能です。

まず、Capture CCをインストールし、起動してみましょう(ここではiPhoneで起動します)。
①起動したら、まず[BRUSHES]を選択します。
②次に、これから作成するブラシを保存する場所を指定しておきます。ここでは、自分のライブラリの「sample」を選択しました。
③新規でブラシを作成するために、「+」マークをタップします(下図参照)。
※起動時に[Adobe IDでログイン]の画面が表示される場合は、自分のAdobe IDでログインする必要があります。

iPhoneのカメラが起動するので、ブラシにしたい写真やイラスト等をキャプチャーします(下図)。
下部のスライダーを動かすことで、パスとして認識する部分の調整ができるので、目的に応じてスライダーを動かし、ちょうど良い感じになったら、画面下部の緑色の大きなボタンをタップします。
なお、画面上をタップすることで(下図では)白い丸を移動させることができますが、任意のカラーの上でタップすると、そのカラーを白く抜くことができます。
※iPhone等のカメラで撮影した画像だけでなく、自分のCreative Cloud LibrariesやCreative Cloud Marketの画像、カメラロールの画像からもキャプチャーすることができます。その場合、下部右側の角丸の四角形部分をタップします。

[切り抜き]画面に変わるので、各ハンドルをドラッグしてブラシとして取り込みたい範囲の調整を行い、[次へ]をタップします(下図)。

[スタイル]画面に変わるので、使用したいスタイルを選択して、[次へ]をタップします。ここでは、Photoshop CC用のブラシを選択しました(下図)。
なお、ブラシはPhotoshop Sketch、Photoshop CC、Illustrator CCのいずれかのアプリケーション用として作成することができます。

[プレビュー]画面に変わります。指で画面上をなぞって、どのようなブラシになるかを確認します(下図)。
若干修正したいので、下部の[BRUSHを編集]ボタンをタップします。

[Brushを編集]画面に変わるので、まず[調整]ボタンをタップします。
ここでは、下部のスライダを使用してをホワイトマスクを調整できます。スライダを一番右側までドラッグすれば白をすべて削除できます。また、右下の「+」と「−」のボタンをタップし、指でドラッグすれば、マスクする領域の追加・削除もできます(下図)。

今度は[プリセット]ボタンをタップします。
ここでは、ブラシの[サイズ]や[角度][間隔][ジッター]を設定できます。各ボタンをタップしたり、スライダーをドラッグしたりして、目的に合うブラシになるよう調整してください(下図)。

[完了]ボタンをタップすると[プレビュー]画面に戻るので、[次へ]ボタンをタップします(下図)。

画面が変わるので、任意の名前を付けて[保存BRUSH]ボタンをタップします(下図)。

最初の画面に戻り、キャプチャーしたカスタムブラシが保存できたことを確認できます(下図)。

では、Photoshopに切り替え、[ライブラリ]パネルで指定したライブラリ「sample」を表示させてみましょう。ちゃんと作成したブラシが保存されているのが分かります。ブラシツールで目的のブラシを選択すれば、Capture CCでキャプチャーしたブラシを使用できます(下図)

※Creative Cloudのサービス等に関しては、Adobeのサイトも参照してください。
InDesignでのライブラリ活用法
ライブラリ機能の概要



No.10 Adobe Capture CC(BRUSHES)その2

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今回は、Capture CCの[BRUSHES]の機能の続きについて解説していきます。
今度は、Illustrator CC用にカスタムブラシを作成してみましょう。

まず、Capture CCを起動します(ここではiPhoneで起動します)。
①起動したら、まず[BRUSHES]を選択します。
②次に、これから作成するブラシを保存する場所を指定しておきます。ここでは、自分のライブラリの「sample」を選択しました。
③新規でブラシを作成するために、「+」マークをタップします(下図参照)。
※起動時に[Adobe IDでログイン]の画面が表示される場合は、自分のAdobe IDでログインする必要があります。

iPhoneのカメラが起動するので、ブラシにしたい写真やイラスト等をキャプチャーします(下図)。
下部のスライダーを動かすことで、パスとして認識する部分の調整ができるので、目的に応じてスライダーを動かし、ちょうど良い感じになったら、画面下部の緑色の大きなボタンをタップします。
なお、画面上をタップすることで(下図では)グレーの丸を移動させることができますが、任意のカラーの上でタップすると、そのカラーを白く抜くことができます。
※iPhone等のカメラで撮影した画像だけでなく、自分のCreative Cloud LibrariesやCreative Cloud Marketの画像、カメラロールの画像からもキャプチャーすることができます。その場合、下部右側の角丸の四角形部分をタップします。

[切り抜き]画面に変わるので、各ハンドルをドラッグしてブラシとして取り込みたい範囲の調整を行い、[次へ]をタップします(下図)。

[スタイル]画面に変わるので、使用したいスタイルを選択して、[次へ]をタップします。ここでは、Illustrator CC用のブラシを選択しました(下図)。
なお、ブラシはPhotoshop Sketch、Photoshop CC、Illustrator CCのいずれかのアプリケーション用として作成することができます。

[プレビュー]画面に変わります。指で画面上をなぞって、どのようなブラシになるかを確認します(下図)。
ブラシを編集したいので、下部の[BRUSHを編集]ボタンをタップします。

[Brushを編集]画面に変わるので、まず[切り抜き]ボタンをタップします。
ここでは、[ヘッド][ボディ][後端]を指定することができます(下図)。

まず、画像をドラッグしてサイズや位置を調整します。もちろん、回転もできます。
ここでは、下図のように[ヘッド][ボディ][後端]を設定しました。

今度は[調整]ボタンをタップします。
ここでは、下部のスライダを使用してをホワイトマスクを調整できます。スライダを一番右側までドラッグすれば白をすべて削除できます。また、右下の「+」と「−」のボタンをタップし、指でドラッグすれば、マスクする領域の追加・削除もできます(下図)。

今度は[プリセット]ボタンをタップします。
ここでは、ブラシの[サイズ]を設定できます(下図)。

[完了]ボタンをタップすると[プレビュー]画面に戻るので、[次へ]ボタンをタップします(下図)。

画面が変わるので、任意の名前を付けて[保存BRUSH]ボタンをタップします(下図)。

最初の画面に戻り、キャプチャーしたカスタムブラシが保存できたことを確認できます(下図)。

では、Illustratorに切り替え、[ライブラリ]パネルで指定したライブラリ「sample」を表示させてみましょう。ちゃんと作成したブラシが保存されているのが分かります。目的のブラシをパスに対して適用すれば、Capture CCでキャプチャーしたブラシが使用できます(下図)。

なお、Photoshop Sketch用のブラシも作成方法は同様ですが、各アプリケーション様のブラシとも、選択したスタイルによって、その設定内容は異なります。特に[プリセット]で設定できる内容は、選択した[スタイル]によってかなり違いますので、目的に応じて各項目を設定してください(下図)。

※Creative Cloudのサービス等に関しては、Adobeのサイトも参照してください。
InDesignでのライブラリ活用法
ライブラリ機能の概要


懇親会会場

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第38回勉強会後の懇親会会場が決定しましたのでお知らせいたします。

場所:つくね屋本舗 名駅店
   名古屋市中村区名駅4-4-38 B1F(ウインクあいち 地下1階)
   名古屋駅徒歩5分
   TEL 052-551-0390
時間:午後7時00分〜
料金:4,000円

よろしくお願い致します。


過去の勉強会一覧

No.12 「スタート」ワークスペース

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日本時間2015年12月1日に2015.2リリース(11.2.0.99ビルド)が配布開始されました。
InDesignをアップデートし、起動すると下図のような画面が表示されます。

最近使用したファイルやAdobe Stock、ラーニング等が表示されており、最近使用したファイルをすぐに開くことができます。また[CC Libraries]や[プリセット]にもアクセスでき、[新規]ボタンや[開く]ボタンも用意されています。
では、画面右上の[スタート]のボタンをクリックしてみましょう。すると、ワークスペースが表示され、現在[スタート]が選択されているのが分かります(下図)。

ワークスペースを他のものに変更してみると、最近使用したファイルやAdobe Stock、ラーニング等は表示されなくなることから、最初の画面はワークスペースが[スタート]の時のみ表示されることが分かります(下図)。

では、[環境設定]の[一般]を見てみましょう(下図)。

新しく[開いているドキュメントがない場合、「スタート」ワークスペースを表示]という項目が追加されているのが分かります。この項目は、デフォルトでオンになっており、これにより、自動的に[スタート]のワークスペースが反映されたというわけです。

では、その下の項目[ファイルを開く時に「最近使用したファイル」ワークスペースを使用]をオンにしてみましょう(デフォルトではオフ)。
この項目をオンにした場合、何らかのドキュメントを開いた状態から別のドキュメントを開こうとすると、[最近使用したファイル]パネルが表示され、最近使用したファイルをすぐに開くことができます(下図)。ただし、ドキュメントを何も開いていない場合には、[最近使用したファイル]パネルは表示されません。

ちなみに、デフォルトではアプリケーションフレームがオンになっていますが、これが嫌な方は[ウィンドウ]メニューから[アプリケーションフレーム]を選択してオフにします(下図)。

すると、これまで通り、アプリケーションバーでの表示に変更することができます(下図)。


No.13 選択された文字の異体字を表示

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2015.2リリース(11.2.0.99ビルド)のアップデートにより、選択された文字の異体字を表示する機能が追加されました。
この機能は、文字ツールでテキストを選択している際に、そのテキストに異体字があると、テキストの下が青くハイライトされ、異体字を右下に表示してくれるというものです(下図)。

異体字は最大で5つまで表示され、その中から目的の字形を選択すればテキストは置換されますが、異体字が5つ以上あり、表示された候補に該当する字形がない場合には、一番右に表示されている▲マークをクリックします(上図赤丸部分)。
すると、[字形]パネルが表示され、他の異体字を選択することが可能となります(下図)。

いちいち[字形]パネルを表示させる必要がないので、けっこう便利に使用することができますが、この動作が煩わしい方は[環境設定]の[高度なテキスト]を表示させます(下図)。

[文字の前後関係に依存するコントロールト]の各項目をオフにすることで、選択した文字の異体字が表示されなくなります。デフォルトではオンになっています。
なお、[分数で表示]がオンになっていると(デフォルトではオン)、下図のように分数に置換することができます。


No.14 タッチインターフェイス

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2015.2リリース(11.2.0.99ビルド)のアップデートにより、タッチインターフェイスの機能が追加されました。この機能は、Surface Pro等のようなデバイスで、キーボードを外した時にタブレットモードで動作するという機能です。既にIllustratorには搭載されていた機能ですが、今回のアップデートで、InDesignやPhotoshop、Lightroom、Premiere Pro、After Effectsの各CCデスクトップアプリにもタッチインターフェイスが搭載されました。
では、実際にSurface Pro 3を使用して実行してみましょう。
まず、InDesignを起動します。すると下図のようなインターフェイスを確認できます(まだ、キーボードは外していません)。

この状態からキーボードを外すと、下図のようなインターフェイスに変わります。
ご覧いただくと分かりますが、大幅にツールが減っているのが分かります。
デフォルト設定では、左側上から[選択ツール][描画ツール][横組み文字ツール][長方形フレームツール・楕円形フレームツール][長方形ツール・楕円形ツール・多角形ツール][取り消し][やり直し][削除]、右側上から[塗りと線のカラー][線][揃えと分布][不透明度][テキスト][CC Libraries][コンテキストメニュー]の各パネルが並んでいます。

では、新規ドキュメントを作成してみましょう。[ファイル]メニューから[新規ドキュメント]を選択すると、下図のような画面が表示され目的のサイズを選択できます。もちろん、サイズを指定することもできます。

[横組み文字ツール]を選択したら、指でドラッグしてテキストフレームを作成すると、自動的にダミーテキストが入力されます(下図)。もちろん、[テキスト]パネルを使用して、テキストの設定も可能です。また、テキストフレーム右側に表示されるスライダーを利用して文字サイズを変更することも可能です。

今度は[楕円形ツール]でオブジェクトを描画してみます。もちろん、塗りや線に対してカラーや線幅を指定できます(下図)。なお、CMYKとRGBでのカラー指定が可能です。

画像も[CC Libraries]パネルを使用して配置することができます(下図)。もちろん、サイズ調整やトリミングも可能です。

作成したドキュメントは[保存]ボタンをクリックすれば保存できます。
なお、タブレットモードでは下図のようなタッチなジェスチャーを使用できます。


第38回勉強会終了報告

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2015年11月21日(土)、DTP勉強部屋「第38回勉強会」が、ウインクあいち小ホールにて開催されました。
Session1ではスクリーン印刷の老舗、大和グランド株式会社の河合省吾さんによる、SAT SYSTEMという、画期的な印刷機の紹介、
Session2では、イラストレーター・DTPオペレータとして活躍しながらも、Illustratorの講習・執筆を数々行っている、五十嵐華子(hamko)さんによるIllustratorの機能の一つである「アピアランス」についてお話していただきました。
ミニセッションでは、石井俊充さんによる「コンテンツ作り」に役立つ自作ツールの紹介、山田学さんによ中部グラフィックコミュニケーション開催のセミナーの案内、YUJIさんによる、Adobe Maxで紹介したInDesignのTips等の披露が行われました。

Session 1:SAT SYSTEMにおけるデザインの可能性
スピーカー:河合 省吾 氏大和グランド株式会社専務取締役)

世界の印刷技術を見て回り、日本の情報鎖国を危惧して8年かけて新技術の立ち上げに取り組んだ河合さん。セッションは「オフセット印刷とスクリーン印刷の間にある壁に穴を開けちゃいました」という言葉から始まりました。
SAT SYSTEMはスクリーン印刷の耐久性を保持したまま、オフセット印刷の基本形式で高速かつ高精細(200線)に刷る事ができる新しい印刷技術。
水無しオフセット印刷機で成形用フィルム印刷を実現。JIS規格よりも厳しい83℃400時間の紫外線でも色があせにくい。時速は500〜8000枚で、少量でのテストも可能となりヤレがほとんど出ないなどの特徴を説明されました。
この技術に対して、印刷業界からは拒否反応もあったそうです。しかし、それは自分たちの立ち位置から、従来のオフセットやスクリーンの延長線上の捉え方をするから出てくる意見であり、SAT SYSTEMはこれまでの印刷とは違う全く新しい視点で見ることが大切だということでした。それは一般印刷のDTPやWEBに携わっている勉強会の参加者にも言えることで、一見自分とは関係ないことのように感じるかもしれない。それでも、低迷する印刷業界の中にして、生まれたばかりの技術を知ることができたこと、その情報提供をしてくれる人間が目の前にいるということは、それ以外の人よりも先に動き始めることができるということ。自分の普段の仕事の立ち位置から見るのではなく、全く新しい視点から考えてみませんか、と呼びかけました。
さらに、全く新しいアイデアを出すためのヒントとして、河合さん自身がオフセット印刷でスクリーン印刷並みの耐久力を目指し、SATにたどり着くまでの「現在の位置と目標」をOmniGraffleを用いて管理していたことをあげられました。目標に対して進めるごとに旗を立て、無理そうならひとつ前の旗に戻る。無理には進まず、進む事を忘れない事が大切だということを説明されました。
また、会場にはSAT SYSTEMで印刷した自動車の内装用に成形されたフィルムや、絵画をスキャンし細かな色表現も6色だけでかなり高精細にプリントされたサンプルも展示されており、実際に手にしながら説明を聞く事で、よりリアルに付加価値を感じることができました。

ミニセッション:

スピーカー:石井 悦志 氏(グリンスタイル株式会社
石井さんが主宰する、コンテンツ創出のお手伝いEN JOYプロジェクトと、自身が作成した、コンテンツ作成ツール「EN Joy Maker」の紹介。

スピーカー:山田 学 氏(大寶製版株式会社
中部グラフィックコミュニケーションズ工業組合が開催する「クロスメディアカンファレンス」の案内。
自社のオンデマンドサービス「デジタルものづくり工房」の紹介。

スピーカー:YUJI 氏(InDesignの勉強部屋
先日開催された「Adobe Live 2015 – Best of MAX」で紹介したInDesignのTips紹介。
他には、先日モリサワやタイプバンクのフォント追加が話題になった、TypekitやAdobe Stockの紹介など。

Session 2:脱・初心者!Illustratorのアピアランスを使いこなそう
スピーカー:五十嵐 華子/hamko 氏ham factory

イラストレーター・DTPオペレータとしてだけではなく、Illustratorに関する講習でも各地で活躍され、なかでも以前発表された「アピアランス機能だけで制作した洋食シリーズ」で、「ここまでやるか」とDTP従事者を震撼させた五十嵐華子(以下hamko)さん。今回は、初心者に敬遠されがちだったIllustratorのアピアランス機能の、後で編集しやすいデータ制作方法にフォーカスしたお話をしていただきました。
簡単な自己紹介の後、まず「アピアランス」とは何かという、簡単な説明がありました。ここから「こんなデータは嫌だ」として「角丸が角丸長方形ツールで作られたもの」「フチ文字が昔ながらの方法で作成されたもの」「線を重ねて作られた、線路オブジェクト」など、DTP従事者なら一度はお目にかかる「修正するのが面倒な、迷惑な〈あるある〉データ」を紹介し、開場からの大きな共感を得ました。
これらのデータはアピアランス機能のごく初歩的な使い方で「後編集に強いデータになる」ということで、デモを交えて簡単な紹介。
アピアランス機能を使いこなす上で重要になるのは、[アピアランス]パネルであり、パネル内で「何が起きているのか」を理解することが重要であるといいます。[アピアランス]パネル内の要素は、適用される順番によって結果が変わり、それは料理で言うと「下ごしらえ」「調理」「仕上げ」にあたるものである、と考えると分わかりやすいとのことです。
ここからは、用途別のアピアランス機能の便利な使い方をデモを交えながら紹介していただきました。まずは「DTP編」として、「ゴシック体などの角を丸くする方法」や「内側角丸フレーム」と題した飾り枠の制作方法を披露し、その後は「イラスト編」に移り、+Designing vol.40に掲載された記事「カレイドラボ」に提供したイラストで、アピアランス機能を使って制作したパーツ類の制作方法を紹介。「和風の雲のつくりかた」「四角形の紙吹雪のつくりかた」を披露していただきました。
今回紹介されたテクニックは、Illustratorの基本操作を理解していれば誰でもすぐにできるため、役に立った人が多かったと思われます。これらの他にも、hamkoさんの個人サイト「ham factory」でTips紹介や一部データがダウンロードできるので、興味のある方はそちらも参考にしてみるとよいとのことでした。hamikoさんのSessionは、ツールとしてのIllustratorの楽しさがよく伝わってきて、帰宅したらすぐにIllustratorを立ち上げたくなった人も多かったのではないでしょうか。

レポート:加納 佑輔・吉岡 典彦



No.15 CC Librariesパネルの機能強化

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2015.2リリース(11.2.0.99ビルド)のアップデートにより、[CC Libraries]パネルも機能強化されました。
まず、見て分かるとおり、検索フィールドが追加されています(下図)。

ここでは、ポップアップメニューから「Adobe Stock」「現在のライブラリ」「すべてのライブラリ」を選択可能になっており、それぞれ選択した場所の内部を検索できます。例えば、「Adobe Stock」を選択している場合に、任意のワードで検索をすると、わざわざブラウザに切り替えることなく、[CC Libraries]パネル内に検索した画像を表示し、使用することができます(下図)。

また、カラーテーマをスウォッチとして保存する機能も追加されました(下図)。

目的のカラーテーマ上で、コンテキストメニューを表示させ、[スウォッチに追加]あるいは[スウォッチにテーマを追加]のいずれかを選択します。
[スウォッチに追加]を選択した場合には、マウスポインタをマウスオーバーさせたカラー1色のみ、[スウォッチにテーマを追加]を選択した場合には、そのカラーテーマのカラーすべてが[スウォッチ]パネルにグループとして追加されます。
下図の「A」が[スウォッチに追加]を実行した場合、「B」が[スウォッチにテーマを追加]を実行した場合です。
なお、Adobe Capture CCで作成したカラーテーマはRGBになっているので、[スウォッチ]パネルに追加されるスウォッチもRGBのままです。カラーテーマをCMYKとしてスウォッチに登録したい場合には、[Adobe Colorテーマ]パネルの使用がお勧めです。詳細は、Creative Cloud『No.07 Adobe Capture CC(COLORS)』を参照してください。

また、[スウォッチ]パネルから、直接、スウォッチを[CC Libraries]パネルに追加することも可能となっています。
[スウォッチ]パネル上で、[CC Libraries]パネルに追加したいスウォッチ、あるいはスウォッチのグループを選択し、[現在のCCライブラリに選択したスウォッチを追加]ボタンをクリックします(下図)。

すると、選択していたスウォッチが[CC Libraries]パネルに「カラー」として追加されます(下図)。

同様に、[段落]パネルや[文字]パネルから、段落スタイル、文字スタイルを[CC Libraries]パネルに追加することも可能となっています(下図)。

逆に[CC Libraries]パネルから段落スタイルや文字スタイルを、[段落]パネル、[文字]パネルに追加することも可能です。この場合、目的のスタイルを選択(複数選択してもOK)し、コンテキストメニューから[段落スタイルに追加]あるいは[文字スタイルに追加]を実行します(下図)。


第39回勉強会のお知らせ

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第39回勉強会の開催が決定しましたのでお知らせいたします。セミナー(および懇親会)参加希望者の方は、「勉強会お申し込み」ボタンからお申し込みください。

なお、セミナー終了後にその場で交流会を開催させていただきます。日頃、同業他社の方と話をする機会が少ない方も、ぜひ交流を図って情報交換等をしていただければと思います。

■勉強会
日時:2016年2月27日(土)14時00分〜18時45分
    【セミナーは14時〜18時、交流会は18時〜18時45分を予定しています】
    (13時30分より受付開始)
会場:安保ホール ※いつもと会場が異なりますので、ご注意ください。ご注意ください。
    〒450-0002 名古屋市中村区名駅3-15-9
    JR名古屋駅桜通口 大名古屋ビルヂング裏 徒歩3分
定員:100名
受講料:2,000円(希望者には領収書を発行できます)

■内容(予定)
Session 1:InDesign、覚えておきたい機能あれこれ
皆さん、同じオブジェクトを複数個所で使用したいような場合、どのように作業されているでしょうか。コピー&ペースト、ライブラリ機能、コンテンツ収集(配置)ツール、CC Libraries等、InDesignではさまざまな方法で実現できます。“どのような機能を使用するとどのような動作をするか”を理解し、ケースバイケースで最も最適な方法で作業できれば効率的です。
また、意外と知られていない便利な機能も数多く存在します。このセミナーでは、普段見落としがちなInDesignの便利な機能を時間の許す限りご紹介していきます。

スピーカー:YUJI(InDesignの勉強部屋
名古屋で活動するフリーランスのデザイナー。Webサイト「InDesignの勉強部屋」や、名古屋で活動するDTP関連の方を対象にスキルアップや交流を目的とした勉強会・懇親会を行う「DTPの勉強部屋」を主催。
InDesignプロフェッショナルの教科書』(MdN)、『神速InDesign』(アスキー・メディアワークス)、『InDesign CS6マスターブック』(マイナビ)、『InDesign CS6で作るEPUB 3 標準ガイドブック』(翔泳社)、『速習デザインInDesign CS6』(技術評論社)など、InDesignに関する著書・共著も多数。Adobeサイト内の「Adobe InDesign CC入門ガイド」も執筆担当。

Session 2:対話するマークデザイン
シンボルマーク作りの面白さとは何でしょう? まず企業や団体を代表する普遍的な顔になるということがあげられます。しかし作り手としての面白さはそれだけではないように思われます。マークデザインは、本来グラフィックデザインの核のような気がするからです。マークは副次的な要素を取り除いた最もシンプルなものでありながら、その中に込められるべきそれぞれのメッセージがあります。
これまで多くの企業や団体のシンボルマーク・ロゴからVIをデザイン開発してきました。クライアントによって目指す姿やコンセプトは様々でが、独自のフォーマットに合わせコンセプトを導き出しています。ブランドデザインのコンセプトづくりから、キーとなるベーシックエレメントのデザインやビジュアル展開・広告展開へのブランディング手法などのプロセスをお話しします。

スピーカー:小川 明生 氏(株式会社ティ・エム・シー代表)
◎略歴/1959年三重県生まれ。1986年(株)ティ・エム・シー設立。2007年東京事務所開設
◎主な仕事/中部国際空港・セントレア・商業エリアのVI計画から開港広報広告、世界こどもサミット、COP10、名古屋開府400年、ESDユネスコ世界会議2014、全国都市緑化フェア2015などのシンボルマークからグラフィック展開。松坂屋キャラクターさくらパンダ開発、その他企業のCI、VI計画から一貫した広告デザインがある。
◎主な受賞/JAGDA平和と環境のポスター展アラン・ヴェイユ賞、ヘルシンキ国際ポスタービエンナーレ・ラウリタラスティ賞などがある。
公益社団法人 日本グラフィックデザイナー協会 (JAGDA)会員
➡2015年の仕事/港再開発用地「みなとアクルス」ネーミング・VI・サイン計画、「ホテリスタ」ネーミング・VI計画、豊川再開発「マチニワとよかわ」ネーミング協力・VI・サイン計画、FM愛知「@FM」VI計画、「立川病院」VI計画、「MASA21」 VI・リニューアルオープンのアートディレクションや、愛知県観光局PRロゴ、ユネスコデザイン都市名古屋、三重水素ステーション、クララザールじゅうろく音楽堂などのシンボルマークデザインがある。

■タイムテーブル(予定です)
14:00〜14:05 ごあいさつ
14:05〜15:25 Session 1:InDesign、覚えておきたい機能あれこれ
15:25〜15:40 休憩
15:40〜16:15 プチセッション
16:15〜16:30 休憩
16:30〜17:50 Session 2:対話するマークデザイン
18:00〜18:45 交流会

■懇親会(交流会の後、席を変えての飲み会となりますので、希望者のみ申し込んでください)
時間:19時00分頃〜
場所はセミナー会場近くの居酒屋を予定しています。料金は実費です。
詳細が決まりましたら、後程お知らせいたします。

■お願い
※勉強会が近づきましたら、参加者には受講票をメールさせていただきます。
 セミナー当日はプリントして受付にご提示ください。
※当日はネームタッグをご用意いたしますので、名刺を1枚お持ちください。
※USTREAMでの中継や動画撮影は禁止とさせていただいております。
※キータイプの音が気になる方もいらっしゃいます。
 セミナー会場でパソコンを使用する際には、回りの迷惑にならない範囲でご使用ください。

※セミナーは先着順にて受付し、定員に達ししだい受付を締め切ります。
※重複してお申し込みはできません。
※部屋の温度調整は行いますが、座る場所によっては寒いといったケースがあるかもしれません。ひざ掛けやカーディガン等をお持ちいただくと良いかもしれません。
※申し込みのキャンセルや申し込み内容の変更、ご質問等がありましたら、「お問い合わせ」ボタンからご連絡下さい(その際には登録番号をお知らせください)。


懇親会会場

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第39回勉強会後の懇親会会場が決定しましたのでお知らせいたします。

場所:伍味酉 名古屋駅前店
   名古屋市中村区名駅3-18-6
   JR名古屋駅 ユニモール10番出口 徒歩1分
   TEL 052-588-7772
時間:午後7時00分〜
料金:4,000円

よろしくお願い致します。


No.16 スタイルのオーバーライドマーカー

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2015.3リリース(11.3.0.34ビルド)のアップデートにより、スタイルのオーバーライドマーカーという機能が追加されました。
まず、[段落スタイル]パネルと[文字スタイル]パネルを見てみましょう(下図)。

各パネルの右上に[スタイルオーバーライドハイライター]という名前のボタンが追加されています(上図赤枠部分)。
では、下図のドキュメントに対して、このボタンをクリックしてオンにしてみましょう。
※もう一度、クリックするとオフになります。
※[段落スタイル]パネルと[文字スタイル]パネルのどちらのボタンを押しても動作は同じです。

すると、下図のように段落スタイルや文字スタイルのオーバーライド部分がハイライトされます。これまでも、[文字ツール]でテキストを選択すると、オーバーライドをあらわす「+」記号が表示されましたが、今回のアップデートで視覚的にオーバーライド部分を確認することができるようになったわけです。非常に分かりやすいですよね。

ただし、現時点では段落スタイルやと文字スタイルのどちらのオーバーライドなのかは分かりません。また、任意のスタイルのオーバーライドのみを調べたいといった用途にも対応していませんし、ハイライトのカラーも変更できません。今後のアップデートに期待したいところです。

なお、オーバーライドマーカーの表示は、[段落スタイル]パネルや[文字スタイル]パネルの[スタイルオーバーライドハイライター]ボタンからだけではなく、パネルメニューの[スタイルのオーバーライドマーカーの切り替え]をオンにしてもかまいません(下図)。

また、この機能にキーボードショートカットを設定することも可能です。その場合、[キーボードショートカット]ダイアログパネルの[機能エリア:パネルメニュー]から設定してください(下図)。


第39回勉強会終了報告

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2016年2月27日(土)、「第39回勉強会」が名古屋の安保ホールにて開催されました。
Session1は、当勉強会の主催者でもあり、InDesignに関する書籍(『InDesign プロフェッショナルの教科書』など)の執筆や、講習などで活動されているYUJIさんの「InDesign、覚えておきたい機能あれこれ」。InDesignの基本から、あまり知られていない機能など幅広い解説でした。
Session2は、多くのメジャー企業のブランディングを手がけているアートディレクター小川明生さん(株式会社ティ・エム・シー代表)による「対話するマークデザイン」。自身が手がけられたCIやロゴマーク・ロゴタイプを例に、ブランディングのプロセスや心がけていることなどをお話いただききました。
ミニセッションでは、川原正隆さん(株式会社ニューキャスト代表)による、InDesignの自動組版や自社サービスに関するお話がありました。

Session 1:InDesign、覚えておきたい機能あれこれ
スピーカー:YUJI 氏InDesignの勉強部屋

まずは、自己紹介としてAdobeサイト内「入門ガイド」や『DTP&印刷スーパーしくみ辞典』の記事執筆、InDesignのイベント「INDD」での登壇予定などを紹介しました。
その後本題に突入。まずは「テキストフレームの基本」として、InDesignで扱う4種類のフレームの説明がありました。そのなかで、テキストを扱う「フレームグリッド」「テキストフレーム」の違いを覚えておく必要があるとのことで、両者の違いや、初心者が戸惑いやすい「グリッド揃え」に関する解説がありました。他にも「ジャスティフィケーションの設定」「フレームグリッド」からの均等詰め設定や、「フレームを内容に合わせる」ボタンなどの小ワザ紹介などがありました。
次に「複製利用」と題して、5種類のオブジェクト複製方法を紹介、基本的な「元の位置にペースト」や「繰り返し複製」の解説ほか、オブジェクト内に入れ子状に複製ができる「選択範囲内にペースト」とその応用としての「角丸の表」を作る方法をデモ。他に、作業効率を上げる上で便利な「スニペット」「ライブラリ」「コンテンツ収集ツール」「CC Libraries」などのそれぞれの特徴を紹介しました。
この他に「画像の配置」に関する便利な機能の数々を紹介。これらの機能は、作業の手順が少なくなり時短につながるので覚えておくと便利。特に「ライブキャプション機能」などは知らない人も多かったのではないでしょうか。
YUJIさんのSessionは、InDesignを少し触った程度の初心者にもわかりやすく、中・上級者であっても知らないままだった機能や、最新バージョンから追加された機能の解説など、幅広い人に役に立つ知識を与えてくれるものだったと思われます。

ミニセッション:

スピーカー:川原 正隆 氏(株式会社ニューキャスト
「まとめて解る! InDesign自動化の全て」と題して、効率のよい自動化の方法を、ゆるい雰囲気のなか「Wordファイルの取り込み」などデモを交えて実演。

Session 2:対話するマークデザイン
スピーカー:小川 明生 氏株式会社ティ・エム・シー代表)

Session2は、マークのデザインの話題を中心に「ブランディング」に関する深いお話をしていただけました。小川さんが代表する会社の名称“tmc”の由来は「トータル・マーケティング・コミュニケーション」の略であり、単にデザインだけをするのではなく、マーケティングなど、より大きな範囲で仕事がしたい、といった理念からこの名称になったとのことです。
マークやVIと呼ばれるものにおいて大切なことは「一貫性」。つまり広範囲における品質の確保が重要であり、企業でも人でもこれが欠けると信頼性がなくなる。その信頼性を確保するためには、マーク・ロゴの使用規定を細かく決めておき、例外を作らないことが大切であるとのことです。
ブランディングにおける最大の目的は、その企業・団体が目指す理想的なイメージを受け手に正しく伝えることであり、そのために、小川さんの会社では、企業理念の象徴であるCI(コーポレート・アイデンティティ)、企業の戦略的イメージとしてのBI(ブランド・アイデンティティ)、理念を映像化したVI(ビジュアル・アイデンティティ)を構築するといいます。
ブランディングの具体的なプロセスは、まずはクライアントの業界調査から始まり、クライアントの強み・弱点のヒアリング、そのうえで戦略を練って、デザインに落とし込み、そのデザインを発展させてクライアントと共にブランディングを継続させるといった流れです。特に戦略を考える前の段階である調査やヒアリングには時間をかけ、クライアントのトップと話をしたり、企業の歴史・生い立ちや理念、顧客像などを細かく聞き込み、そのうえで「目指す姿」を共有するための「コーポレートメッセージ」と呼ばれる文章を作成します。その文章をもとにデザインを制作することで、より説得力ある強いデザインが作れるということです。
ブランディング概要のお話の後は、小川さんが手がけた具体的な事例を紹介しながら、それぞれどのようなコンセプトでそのデザインを制作したか、というストーリーを語っていただきました。紹介されたマークは中部地区では誰もが一度は見たことのあるもので、完成度が高いだけでなく、そのマークに込められたストーリーが一つ一つの説得力を強くしていることが理解できました。
最後の質問コーナーでは、それぞれの質問に対し丁寧に答える姿が印象的でした。

レポート:加納 佑輔


第40回(10周年記念)勉強会のお知らせ

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第40回勉強会の開催が決定しましたのでお知らせいたします。今回は、勉強会がスタートして10周年ということで、いつもとは違った構成で勉強会を開催させていただきます。セミナー(および懇親会)参加希望の方は、「勉強会お申し込み」ボタンからお申し込みください。

なお、セミナー終了後にその場で交流会を開催させていただきます。日頃、同業他社の方と話をする機会が少ない方も、ぜひ交流を図って情報交換等をしていただければと思います。

■勉強会
日時:2016年5月21日(土)14時00分〜18時45分
    【セミナーは14時〜18時、交流会は18時〜18時45分を予定しています】
    (13時30分より受付開始)
会場:ウインクあいち 小ホール
    〒450-0002 名古屋市中村区名駅4丁目4-38
    JR名古屋駅桜通口からミッドランドスクエア方面 徒歩5分
    ユニモール地下街 5番出口 徒歩2分
定員:150名
受講料:3,000円(勉強会当日、受付でお支払いください。希望者には領収書を発行できます)
※今回の受講料は3,000円となります。ご注意ください。

■内容(予定)
Keynote Session:デザイナーは『拡張し、集中』する。
日本語DTPの歩みはオープン化とダウンサイジングの時代でもあった。専用機からMacintoshを経て汎用PCへ。そして個別アプリケーションの複雑な組み合わせから、クラウドコンピューティングやモバイルデバイス・アプリケーションによる、場所も時間もハードウエアにも制約されない環境へと変化は続いている。このような環境変化の中、デザインをどれだけ最適な形で届けられるかが重要だ。それには『思考の拡張と実行の集中』をどう行うかがポイントと言える。30年間デザインの現場に関わり、そのうち10数年をデザイン・DTP分野の教育に関わった立場から、デザイナーの知見と経験が、これからの社会へどのように貢献できるかを考察。

スピーカー:菊池 美範 氏(株式会社エイアールディー代表)
1960年生まれ。愛知県立瀬戸窯業高校デザイン科、多摩美術大学グラフィックデザイン専攻卒業。
1980年代からMacintoshを使ったDTPをデザインワークに取り入れる。1991年から1993年まで西武コミュニティカレッジ『Macintoshの学校』講師、1995年から2004年まで多摩美術大学 造形表現学部非常勤講師を務める。「MacUser日本版」「日経デザイン別冊」「日経アーキテクチュア」「デジタルカメラマガジン」など専門誌のアートディレクション・デザインに多く関わる。
30年経営してきたデザインオフィス「エイアール」を2015年3月で解散。現在は小規模出版と、企業のデザイン戦略やスタートアップをクリエイティブの面で支援する「エイアールディー」の代表として活動中。



Illustrator Session:アクションとスクリプト、さらなる活用のポイント
Illustratorでの操作を記録して、再実行させるアクション、Illustratorではできないこと、できなくはないけれど面倒なことを実現するスクリプト、また、その合わせ技。
Illustratorでの制作の効率化に欠かせないアクションとスクリプトの使いこなしについて解説します。

スピーカー:鷹野 雅弘 氏(株式会社スイッチ代表)
1996年にDTP制作プロダクション「株式会社スイッチ」をスタート。 その後、Web制作、コンサルティング業務にシフト。トレーニングやテクニカルライティングのほか、書籍の企画や編集なども行っている。2015年から大阪芸術大学 客員教授
CSS Nite(Web制作者向け)、DTP BoosterINDD(DTP制作者向け)などのセミナーイベントを企画運営。また、DTP制作者向けの情報サイトDTP Transitを2005年から継続している。
テクニカルライターとして30冊弱の著書を持ち、総販売数は16万部を超える。主な著書に『10倍ラクするIllustrator仕事術(増強改訂版)』(共著、技術評論社)、『Webデザインの現場ですぐに役立つ Photoshop仕事術』(共著、ソシム)など。
『10倍ラクするIllustrator仕事術』のプロモーションのため、2014年10月から2015年11月の13ヶ月で全都道府県縦断セミナーツアーをすべての県で完了。『10倍ラクするIllustrator仕事術』は2011年版と合わせて3万部を突破。



Photoshop Session:歴史から紐解く、Photoshopの効果的な学び方
Photoshopの機能が増えるにつれて、その習得により多くの時間が必要となってきています。これは機能が増加したためというだけでなく、複数の機能が絡み合うことで問題を複雑にしているからです。この問題は自分が習得するだけでなく、だれかにPhotoshopを教える場合でも同じような問題を引き起こすでしょう。
一方、古くからのユーザーになればなるほど新機能の習得に時間がかからない場合があります。これは、新機能が古い機能の延長や応用である場合が多く、古い機能を熟知することが新機能への理解を助けているためです。
今回はそんなPhotoshopの機能追加の順序や重要度を理解することで、分かりにくくなった機能を紐解きます。

スピーカー:藤本 圭 氏(株式会社テイク・フォト・システムズ代表)
フィルムメーカーのスタジオカメラマンから責任者を経て退職。
株式会社テイク・フォト・システムズを設立しコマーシャルスタジオのデジタル化や大型写真館の立ち上げなどを請け負い、現在は主にフォトスタジオの運営、ゲストハウスでのブライダル撮影やアルバム制作、フォトレタッチなどを行う。
そのほかにフォトスタジオの効率化やデータベースを含めたPhotoshopのワークフロー構築、Photoshopのセミナーなど幅広く活動する。上記以外に得意な領域は人間の視覚や認識と画像の関係。
主な著書に『Photoshop 10年使える逆引き手帖【CC/CS6/CS5 対応】(ソフトバンククリエイティブ) 』
Photoshopデザインラボ -プロに学ぶ、一生枯れない永久不滅テクニック-[改訂第二版]【CS〜CS5対応】(ソフトバンククリエイティブ)』等がある。



InDesign Session:時短のための神速InDesign
クライアントによる無理なスケジュールや急な修正依頼に対応するためには、できるだけ素早く作成できる作り方を見につけ、また直しにも強いデータ作成が重要になります。このセッションでは、意外と知られていないであろう神速テクニックを、できるだけたくさんご紹介していきます。

スピーカー:YUJI(InDesignの勉強部屋
名古屋で活動するフリーランスのデザイナー。Webサイト「InDesignの勉強部屋」や、名古屋で活動するDTP関連の方を対象にスキルアップや交流を目的とした勉強会・懇親会を行う「DTPの勉強部屋」を主催。
InDesignプロフェッショナルの教科書』(MdN)、『神速InDesign』(アスキー・メディアワークス)、『InDesign CS6マスターブック』(マイナビ)、『InDesign CS6で作るEPUB 3 標準ガイドブック』(翔泳社)、『速習デザインInDesign CS6』(技術評論社)など、InDesignに関する著書・共著も多数。Adobeサイト内の「Adobe InDesign CC入門ガイド」も執筆担当。



Adobe Session:Creative Cloud使っていますか? 〜便利なサービスと互換情報〜
提供開始から4年が経過、Creative Cloudの最新情報とDTPユーザーに活用して欲しいサービスをデモを交えご紹介します。また実務でも役立つ、過去バージョンとの互換性に関する注意点も合わせてお伝え致します。

スピーカー:岩本 崇 氏(アドビ システムズ株式会社
2004年にアドビ システムズ社に入社。Illustrator、InDesignなどの、DTPデザインツールを担当。一貫して広くデザイン、印刷市場へ最新製品を訴求。担当製品も多く、デザインに深く関わるフォントや、コードを書かずにWebサイト作成が可能なAdobe Museも担当。本人曰くわかりやすい説明を信条としている。



■タイムテーブル(予定)
14:00〜14:05 ごあいさつ
14:05〜14:55 Keynote Session:デザイナーは『拡張し、集中』する。
14:55〜15:10 休憩
15:10〜15:45 Illustrator Session:アクションとスクリプト、さらなる活用のポイント
15:45〜16:20 Photoshopr Session:歴史から紐解く、Photoshopの効果的な学び方
16:20〜16:35 休憩
16:35〜17:10 InDesign Session:時短のための神速InDesign
17:10〜17:45 Adobe Session:Creative Cloud使っていますか? 〜便利なサービスと互換情報〜
17:45〜18:00 ごあいさつ
18:00〜18:45 交流会

■懇親会(交流会の後、席を変えての飲み会となりますので、希望者のみ申し込んでください)
時間:19時00分頃〜
場所はセミナー会場近くの居酒屋を予定しています。料金は実費です。
詳細が決まりましたら、後程お知らせいたします。
※当日のドタキャンはご遠慮ください。前々日までにキャンセルのご連絡がない場合、料金をいただきます。

■お願い
※勉強会が近づきましたら、参加者には受講票をメールさせていただきます。
 セミナー当日はプリントして受付にご提示ください。
※当日はネームタッグをご用意いたしますので、名刺を1枚お持ちください。
※USTREAMでの中継や動画撮影は禁止とさせていただいております。
※キータイプの音が気になる方もいらっしゃいます。
 セミナー会場でパソコンを使用する際には、回りの迷惑にならない範囲でご使用ください。

※セミナーは先着順にて受付し、定員に達ししだい受付を締め切ります。
※重複してお申し込みはできません。
※部屋の温度調整は行いますが、座る場所によっては寒いといったケースがあるかもしれません。ひざ掛けやカーディガン等をお持ちいただくと良いかもしれません。
※申し込みのキャンセルや申し込み内容の変更、ご質問等がありましたら、「お問い合わせ」ボタンからご連絡下さい(その際には登録番号をお知らせください)。


No.11 Adobe Capture CC(パターン)

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Capture CCに新しく[パターン]を作成する機能が追加されました。

まず、Capture CCを起動します(ここではiPhoneで起動します)。
①起動したら、まず[パターン]を選択します。
②次に、これから作成するブラシを保存する場所を指定しておきます。ここでは、自分のライブラリの「マイライブラリ」を選択しました。
③新規でパターンを作成するために、下部の「+」マークをタップします(下図参照)。
※起動時に[Adobe IDでログイン]の画面が表示される場合は、自分のAdobe IDでログインする必要があります。

iPhoneのカメラが起動するので、パターンにしたい物を写真に撮りますが、ここでは右下のボタンをタップしてカメラロールの写真を使用することにします(下図)。
※iPhone等のカメラで撮影した画像だけでなく、自分のCreative Cloud LibrariesやCreative Cloud Market、Adobe Stockの画像、カメラロールの画像からキャプチャーすることができます。

自分のカメラロールの画像(薔薇の写真)を選択すると、下図のような画面に切り替わるので、どのように写真をパターン化するか、画面下部のボタンで選択します。ここでは、左から2つ目のボタンをタップしました。

一番下のボタンをタップすると、[パターンを編集]画面に切り替わるので、タッチ操作で画像を拡大/縮小させたり、回転させたりして調整します(下図)。調整できたら[次へ]ボタンをタップします。

[プレビュー]画面に切り替わるので、これで良ければ[次へ]ボタンを、再調整したい場合には[編集]ボタンをタップして1つ前の画面に戻ります(下図)。ここでは、[次へ]ボタンをタップしました。

パターンを登録する画面に切り替わるので、任意の名前を付けて[パターンを保存]ボタンをタップします(下図)。

最初の画面に戻り、パターンが保存できたことを確認できます(下図)。

では、Photoshopに切り替え、[ライブラリ]パネルで指定したライブラリ「マイライブラリ」を表示させてみましょう。ちゃんと作成したパターンが保存されているのが分かります(下図)。

なお、パターンはPhotoshopでしか、使用できません(下図)。

※Creative Cloudのサービス等に関しては、Adobeのサイトも参照してください。
InDesignでのライブラリ活用法
ライブラリ機能の概要



懇親会会場

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第40回勉強会後の懇親会会場が決定しましたのでお知らせいたします。

場所:つくね屋本舗 名駅店
   名古屋市中村区名駅4-4-38 B1F(ウインクあいち 地下1階)
   名古屋駅徒歩5分
   TEL 052-551-0390
時間:午後7時00分〜
料金:4,000円

よろしくお願い致します。


10周年を終えて

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10周年のお礼

皆さん、こんにちは。先日、第40回目の勉強会が終了しました。第1回の勉強会を開催したのが、2006年4月22日ですから、ちょうど10年が経ったわけです。

まずは、過去の勉強会にスピーカーとして登壇していただいた皆さん、本当にありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

・過去の登壇者(登壇順)
市川せうぞーさん/渡邊和仁さん/壱岐孝平さん/digioさん/小野塚繁基さん/西山正一さん/大橋幸二さん/菊地謙さん/浅田正洋さん/竹内亨さん/鷹野雅弘さん/カワココさん/大石十三夫さん/大熊肇さん/村上良日さん/坂口礼治さん/津田淳子さん/境祐司さん/北岡弘至さん/伊達千代さん/紺野慎一さん/岩本崇さん/樋口泰行さん/尾花暁さん/コントヨコさん/野口尚子さん/藤本圭さん/大倉壽子さん/藤井太洋さん/カイシトモヤさん/茄子川導彦さん/坂野公一さん/宮地知さん/加納佑輔さん/的場仁利さん/小杉幸一さん/濱口博文さん/鈴木一誌さん/丸山邦朋さん/矢野まさつぐさん/海津ヨシノリさん/五十嵐華子さん/小川明生さん/菊池美範さん

また、プチセッションにも多くの方に登壇していただきました。ありがとうございました。

この文書を読んでくれている方の多くは、過去の勉強会に参加したことのある方だと思いますので、この10年を振り返りながら、私の思いを伝えたいと思います。

勉強会を始めたきっかけ

振り返ってみると、長いようであっという間な10年だったように思いますが、まずは勉強会を始めたきっかけについてお話したいと思います。

私がDTPを始めたのが二十数年前ですが、当時はもちろんこのような勉強会はなく、知識を得るためには“詳しい人に教えてもらったり”“関連する書籍を読んだり”といった方法しかありませんでした。しかし、徐々にインターネットが普及しはじめ、多くの方がネット上に有益な情報を発信してくれるようになりました。フリーランスだった私は、こういった場で随分と勉強させていただいたのを覚えています。そして、DTP系サイトのオフ会が開かれるようになったのもこの頃でした。その多くは東京で開催されていましたが、私は自腹でちょくちょく参加させていただくように。名古屋から参加すると確かにお金はかかりましたが、オフ会には多くの有名な方や知識豊富な方がたくさん集まってきており、そこで得た知識や友人が、今の私の基礎になっていると言っても過言ではありません。

また、Apple User Groupの活動が活発になってきたのもその頃です。名古屋にもいくつかUser Groupがあり、その1つに入ってApple製品についての情報交換を始めました。小さな会でしたが、メンバーの誰かがApple製品やさまざまなソフトウェアについてプレゼンし、情報を伝えるというオフ会を開催していました。このオフ会での経験が、今の勉強会の基礎になったと言えるかもしれません。

そんな折り、あるイベントの後の懇親会で、A社の方から「名古屋のDTPをユーザーから盛り上げていきましょう」と肩を押されたわけです。つまり、「ユーザーが作るユーザーのためのセミナー(勉強会)をやりましょうよ」と言われたわけですね。「会場費ぐらいうちが出しますから」とも言われましたが、ただの一度のお金を出してもらったことはありませんけどね(笑)
また当時、名古屋には「WCAN」というWebの勉強会がスタートしていました。「DTPでもこんな勉強会ができたらいいな〜」と思ったのも理由の1つです。つまり、素敵なお手本がすでにあったというわけですね。

そのなこんなで、私も「よしっ、DTPの勉強会をやってみるか」との思いで始めたのがこの勉強会です。当初は私の知り合いに声を掛けて20名ぐらいの参加者でスタートしました。これまで宣伝らしい宣伝はしてきませんでしたが、口コミ等で徐々に広がり、今では100名程の方が参加してくれるイベントになりました。ありがとうございます。

勉強会への思い

そもそも、この勉強会を始めるにあたっての私の思いは2つありました。
1つ目は「知識を得てほしい」というこ。それも特に若い方に勉強してほしいと思っていました(もちろん、ベテランの方にも勉強してほしいですが……)。私のようにフリーランスだと、先輩や同僚から教えていただくといった機会はありません。また、会社によってもやり方はまちまちで、「自分の会社の常識が他社では非常識」なんてこともありますし、また他の人がどんなやり方をしているのかを学ぶということは非常に重要です。「こうやれ」と教えられたことでも、「何でこうするのか」という根本的な部分を理解していないと応用が効かないからです。ですから、古い時代の印刷や制作を知っている方には当たり前のことでも、若い方には当たり前じゃないことも多いわけです。そういった意味からも、とくに若い方に学んでほしいと思っていました。

2つ目は「横の繋がりを持ってほしい」ということ。先にも書きましたが、私自身、オフ会で多くの友達や知識を得ました。オフ会等で同業者の方と会話をし、情報を交換するということはお金に変えがたいものです。オフ会に参加する方は向上心のある方が多いですし、また仕事の上での繋がりができるかもしれません。そして何より、「やる気」をもらえます。極端な言い方をすれば、勉強の場よりも交流の場の方が重要と言えるかもしれません(あっ、もちろん勉強は重要ですよ)。これは、私自身の経験から強く思う気持ちです。

そもそも、この2つの思いで勉強会を始めました。この会の名前が『DTPの勉強部屋』となっているのも、セミナーイベントというよりも「みんなで一緒に勉強していきましょう」という思いが強かったからです。ですから、この勉強会の目的は勉強や交流の場であって、それ以上でもそれ以下でもありません。勉強会に人を集めるのが目的ではないですし、利益を出すことが目的でもありません。協賛金もまったくいただいていないですし、正直、この勉強会では1円も儲けていません。
私の個人的な気持ちから言えば、本当は無料にしたいとも思うのですが、会場を借りるお金やスピーカーの方にお支払いする交通費や謝礼を捻出する必要があるために、皆さんに受講料を頂いているというわけです。本来であればスピーカーの方にももっとお支払いしたいのですが、ユーザーベースの勉強会ということで、スピーカーの方にはご協力いただいています。本当に感謝でいっぱいです。

それともう1つ、勉強会の広がりについてもお話しておきますね。大阪の宮地さんがこの勉強会に参加されて、「大阪でも勉強会をやりたい」という強い思いで始められたのが『大阪DTPの勉強部屋』です。宮地さんに「勉強部屋」の名前を使わせてほしいと言われた時には、とても嬉しかったのを覚えています。宮地さんが『大阪DTPの勉強部屋』で頑張っておられる姿は、私自身、おおきな励みになっています。その後、東京や埼玉、山口でも勉強会がスタートしました。今後も、こういった勉強会が各地に広がっていくことを願っています。

勉強会の今後

勉強会もスタートして10年が経ちましたが、最近、「参加してくれる方が減ってきているなー」と感じてきています。最近では、ネットでさまざまな情報を得ることができますし、動画が公開されているものもあります。わざわざ足を運んでセミナーに参加しなくても、情報を得ることができる時代になったわけです。しかし、個人的には生で参加するメリットは大きいと考えています。やはりスピーカーの方の伝えたい思いは、ライブで参加する方が伝わりますよね。ですから多くの方が勉強会に参加したくなるように、我々、運営側もいろいろと変わっていく必要があると思っています。

そこで、これまで3ヵ月に1度の割合で開催していた勉強会を6ヵ月に一度の勉強会のしようと思っています。これまで、基本的にメインセミナー2本で運営してきましたが、プチセッションをやめてメインセミナー3本とし、より濃い内容で開催していこうと考えています。ただ、受講料は3,000円に上げさせていただきます。2,000円では運営がたちゆかなくなるため、申し訳ありませんがご理解ください。

また、メインの勉強会の回数が減った分、違ったアプローチの勉強会を開催しようかとも考えています。例えば、10〜20名ぐらいのミニ勉強会です。大きな勉強会ではセミナー中に質問したりはできませんが、小さな勉強会であれば、参加者同士で気軽に質問したり、話し合ったりしながら進めていくことができます。このミニ勉強会については、どのように開催するか等、まだ詳細は決めておりませんので、何か良い案があったらお聞かせください。

いずれにせよ、運営方法やその内容を変えながら、当初の思いである「学ぶこと」と「繋がること」を忘れない勉強会として運営していきたいと思っています。この先ずっと続けていきたいと思っていますので、これからも応援してください。

10周年を迎えられたのも皆さんのおかげです。
ありがとうございました!


第40回勉強会終了報告

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2016年5月21日(土)、「第40回勉強会」が名古屋のウインクあいちで開催されました。今回は「10周年記念」として、いつもと違いスピーカーの人数も多く、時間も長い構成となりました。そのため、ここ数年では出席者の数が最も多かった印象です。
最初はKeynote Sessionとして、グラフィックデザインの仕事の傍ら、DTP黎明期からいち早く仕事にMacを取り入れ、雑誌などでレポートを執筆されてきた菊池美範さんの、80年代からはじまるDTP環境についてのお話と、デザイナーの仕事形態についてのお話。
次が、Illustrator Sessionとして『10倍ラクするIllustratorの仕事術』やDTP関連のセミナーの講師としておなじみの鷹野雅弘さんの、Illustratorのアクション・スクリプトなどについてのお話。
Photoshop Sessionは、『Photoshop10年使える逆引き手帖』などの執筆や、Photoshop関連のセミナー講師などをされている藤本圭さんによるPhotoshopの学び方についてのお話。
InDesign Sessionは、本セミナー『DTPの勉強部屋(名古屋)』を主催するデザイナーのYUJIさんによるInDesignの時短テクニックについてのお話。
そして最後はAdobe Sessionとして、アドビ システムズ株式会社より、岩本崇さんのCreative Cloudについてのお話でした。
すべてのSessionの終了後は、恒例の「じゃんけん大会」がありました。今回は10周年記念で賞品の数も多く、いつも以上の賑わいを見せていました。

Keynote Session:デザイナーは『拡張し、集中』する。
スピーカー:菊池 美範 氏株式会社エイアールディー代表)

この日の登壇者で唯一初登場の菊池さん。ご自身は熊本出身ということですが、愛知県の高校を卒業されていることもあり、名古屋に親近感を感じているそうです。80年代からDTPを導入し、長年グラフィックデザインの現場で活躍され、昨年は自身の会社の事業を清算。今はフリーに近い形態で、デザイナーの領域に留まらない様々な活動をされているそうです。
ここからメインの話としてDTP環境の話を、いくつかの時代の区切りに分けてご自身の体験とともにお話しになりました。「黎明期」は、Macintoshが非常に高価だったにもかかわらず、ほとんど仕事では使えなかった時代。「揺籃期」は、DTPソフトとしてQuarkExpressが普及しだした時代、InDesign 1.0が発売し、安定した環境が整いつつあった「成長期」を経て、どんどん便利になる反面、デザイナーの仕事領域が拡大し続けている「成熟期」といった流れがあったと説明されました。
そして、現在のようなDTP環境になるためにはいくつかの「ターニングポイント」があったといいます。それは「Quark Expressが日本で普及したこと」「Quarkと競合するPageMakerが限定的にユーザーを確保していたこと」「Quark Expressが4以降停滞したこと」「InDesignが台頭したこと」「フォントの年間ライセンス化の実現」「Adobe CSが標準化し、その後年間ライセンス方式のCCが普及したこと」などが挙げられるといいます。
次に「雑誌と書籍の日々」として、ご自身の主立った雑誌・書籍の仕事を紹介しながら、それぞれの時代・仕事におけるDTP環境のお話がありました。その中で、今でも自作のオリジナル「レイアウト用紙」を使用し、手書きでラフを描いているということが印象的でした。
最後に菊池さんの現在の活動を紹介されました。元々デザイナーは独立志向が強いため、現在のような手軽に揃えられるDTP環境においては、身軽なSOHOスタイルの方が合っているとのことです。そのようなスタイルで菊池さんは、これまで培った人脈を活かし、製品開発に関わったり企業のブランディングを行っているといいます。そして、デザイナーやDTPオペレーターの技能は、社会に必要としている人が沢山いるため、社会に貢献し、奉仕する心が大切だと感じているのことです。菊池さんは出身でもある熊本の震災復興のボランティアに積極的に参加され、新しい発見があったりと充実した日々を送っているといいます。

Illustrator Session:アクションとスクリプト、さらなる活用のポイント
スピーカー:鷹野 雅弘 氏株式会社スイッチ代表)

いきなりオマケ「グループの抜き」からはじまった鷹野さんのセッション。今回のテーマは「効率アップ」ということで「時短」を実現するための様々な方法を紹介していただきました。
まずは文字入力という誰もが行う作業の効率化。単語の打ち間違いを減らすための単語登録や、入力をしやすくるキーボードのカスタマイズの他に、括弧類を組み合わせた文章を入力する時の手動動作を減らす「Keyboard Maestro」というアプリケーションのマクロを紹介されました。
そしてIllustratorでは「キーボードショートカット」「アクション」「スクリプト」「アクションとスクリプトの合わせ技」を解説。キーボードショートカットはデフォルトからのカスタマイズを推奨。InDesignやPhotoshopと揃えて、繰り返し操作して体で覚えることを勧められました。アクションは、定形作業を記録して実行できることに加え、アクションにキーボードショートカットを当てられることも説明。そしてスクリプトは、鷹野さんのおすすめするスクリプトのいくつかをデモ。それ以外にもレジュメに概要つきで紹介されていました。さらにアクションとスクリプトの合わせ技として、スクリプトからアクションを呼び出す方法を紹介。アクションに記録できない動作(アートボードを選択オブジェクトに合わせるなど)をスクリプトで動かししつつ、他の動作をアクションで補完するデモもありました。
今回の鷹野さんのセッションでは、冒頭にワークとしてどんなタスクに時間をかけているのかを会場に問いかけ、一緒に考える時間がありました。そのワークでは、総合時間は細かいタスクの積み重ねによって成り立っていること。どんなタスクがあるか棚卸しをし、時間がかかっていたり、負荷の多い作業を洗い出すことのヒントになりました。そしてその作業の見直しや便利なツールを使用した改善を行い、一つ一つの効率アップ技を組み合わせることで、確実に総合時間の時短に効いてくるということがよく分かるセッションだったと思います。

Photoshop Session:歴史から紐解く、Photoshopの効果的な学び方
スピーカー:藤本 圭 氏株式会社テイク・フォト・システムズ代表)

今回は初心者の参加者も多いと思い、長く実践できる普遍的な内容を考えた結果、「効率的な学び方」というテーマになったそうです。藤本さんの会社では、Photoshopを使用するときに、社員に「調整レイヤー」などの便利な「後から編集可能なツール」の使用を禁止しているといいます。その理由は、Photoshopを「効率よく習得するため」とのこと。後からやり直せると、覚えるのに時間がかかるからだそうです。
まずは、「Photoshopの歴史から見る方向性」として、バージョン1.0から7.0までの機能面での強化、CS2以降の自動化と非破壊編集の追加といったおおまかなバージョンアップの方向性をおさらい。
その後、実際に画像データを開いてデモを行いました。非破壊編集は便利な反面、操作手順が多くなったり、設定内容のより深い理解が必要になったりと問題点も多いといいます。ここでは「仕上がりの目標を決めてから作業する」ことが重要であると強調されました。
次に「Camera Rawフィルタ」を用いたデモ。「Camera Rawフィルタ」はPhotoshopと基本的な機能は同等でありながら、おおまかな作業はこちらの方が向いているとのことでした。そして設定値が保存できることも、便利な点だといいます。しかし、沢山の画像を効率よくレタッチする場合は、Lightroomを使用した方がよいとのことです。
最後に、Photoshopの習得への近道は、編集不可の作業をすることと、何度も反復して覚えることの2点が重要ということを強調されました。

InDesign Session:時短のための神速InDesign
スピーカー:YUJI 氏InDesignの勉強部屋

今回のYUJIさんによるInDesignのセッションは、作業のたびに必要になっていたひと手間を無くして時間を短縮する、いわばInDesignを最速作業用にカスタマイズし尽くすという内容でした。
まずは「アプリケーションデフォルト」のカスタマイズ。ドキュメントを開いていない状態で行った設定は新規ドキュメントを作成する際に適用されるので、よく使う設定を予め行っておくとスムーズに作業を開始できることを説明。
次に、すぐに使えるようにあらかじめ用意しておく設定として、スウォッチやスタイル、文字組アキ量設定があげられました。良う使う設定として、色の濃淡や文字ツメのパーセンテージごとの文字スタイルを用意したり、罫線の幅や角丸のサイズでオブジェクトスタイルを作っておくことで、パネルから数値を調整する必要がなくなります。文字組アキ量設定はカスタマイズ例として大石さんの設定ファイルのダウンロードページへの案内もありました。さらに、書き出すPDFの仕様別に保存できるPDF書き出しプリセット、よく作るサイズが保存できる新規ドキュメントのプリセット、キーボードショートカットを他アプリケーションと合わせるなど少しの手間や判断する時間を出来る限り省いていくための仕組みが紹介されました。
既存機能の次に紹介されたのは、拡張機能をダウンロードできるAdd-ons。これはAdobeサイト内で提供されているAdobe製品で使える機能が追加できるサービスで、例として「Long Document Panel」がデモされました。さらにスクリプトの解説では、サンプルとして入っている便利なスクリプトの紹介と、InDesignの配置画像を適正な解像度へリサイズする「shag(仮称)」の紹介があり、「shag(仮称)」のデモですべての画像がリサイズされたのを見た参加者からは驚きの声があがっていました。
基本設定のカスタマイズ、よく使う設定の保存で足回りを盤石に固めつつ、拡張機能やスクリプトでさらにスピードを上乗せ。まさに神速への道が切り開けたセッションでした。

Adobe Session:Creative Cloud使っていますか? 〜便利なサービスと互換情報〜
スピーカー:岩本 崇 氏アドビ システムズ株式会社

おなじみ、Adobeの岩本さんによるAdove Creative Cloud(以下CC)の紹介。CCとしてリリースされてから今年で4年になり、現在も様々な進化を続けているといいます。まずはAdobe CCの基本的な特長の説明。CCになってからの特長として「複数のバージョンが使用できる」「Mac/Windowsの切替が可」「初期費用が安く導入しやすい」「フォントやストレージなどの多彩なサービスが利用できる」ことが挙げられるといいます。特にフォントサービスである「Typekit」には、昨年からモリサワやタイプバンクなどの書体も追加され、日本語書体は計34書体となり、より魅力的なサービスになったとアピールされました。ちなみに、Typekitのフォントは、モリサワパスポートのフォントとの互換性を有しているとのことで、取引先などとのデータのやりとりにも安心とのことでした。他にも5000万点以上の高品質なロイヤリティーフリー素材が利用できる「Adobe Stock」などの紹介がありました。
データ運用の安全面では、Photoshop、Illustrator、InDesignで「自動バックアップ機能」があるために、万が一シャットダウン等のトラブルに見舞われても、安心とのことです。その他に、各データの制作バージョンの確認方法、「パッケージ」機能を使用するときの注意点、互換性についての各アプリケーションにおける注意点などのお話がありました。
全体として、信頼性と導入のしやすさなど、数々のメリットがあり、「まだ未導入の方は安心してCCに移行してください」と締めくくられました。

レポート:加納 佑輔・吉岡典彦


No.17 UIの変更とGPUパフォーマンス

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2016年6月21日に2015.4リリース(11.4.0.90ビルド)のアップデートが公開されました。また、スプラッシュスクリーンも変更されました(下図)。

まず、今回のアップデートでは、UI(ユーザーインターフェイス)が大きく改善されました。これまでInDesignでは、IllustratorやPhotoshopに比べると各パネルの文字が小さいと言われていましたが、今回のアップデートでパネルの文字が大きく見やすく改善されています。
なお、下図は[線]パネルです。文字が大きくなっているのが分かると思います。

また[環境設定]に[GPUパフォーマンス]の項目が追加されました(下図)。これは、システムのGPUを利用してパフォーマンスを向上させる仕組みで、現在、1GB以上の専用VRAMを持つGPUカードを搭載したサポート対象のMacのみで使用できるそうです。この機能を使用するこてで、アプリケーションのパフォーマンスが高速化します。

なお、[アニメーションズーム]をオンにしていると、[ズーム]ツール選択時にクリックしながら左にドラッグするとズームアウト、右にドラッグするとズームインします。


No.18 スウォッチの並べ替え

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2015.4リリース(11.4.0.90ビルド)では、スウォッチの並べ替えが可能になりました。
スウォッチは「名前順」または「カラー値順」に並べ替えることができ、さらに「すべてのスウォッチ」あるいは「選択したスウォッチのみ」を並び替えるかも選択できます。
まず、下図のような[スウォッチ]パネルで並べ替えをしてみましょう。

スウォッチを並べ替えるには、[スウォッチ]パネルのパネルメニューから[ソート]→[目的のコマンド]を実行します。まずは、[ソート]→[すべてのスウォッチ(名前順)]を実行してみましょう(下図)。

すると、スウォッチが名前順に並びます(下図)。
※[なし][レジストレーション][紙色][黒]スウォッチは移動しません。
※欧文、ひらがな&カタカナ、漢字の順に並べ替えられます。

今度は[ソート]→[すべてのスウォッチ(カラー値順)]を実行してみましょう(下図)。

すると、スウォッチがカラー値順に並びます(下図)。
※カラー値順を選択した場合、CMYK、Labカラー、混合インキ、RGBの順に並べ替えられます。

なお、任意のスウォッチのみを並べ替えたい場合には、[スウォッチ]パネル上で目的のスウォッチを選択した後、[ソート]→[選択したスウォッチ(名前順)]または[ソート]→[選択したスウォッチ(カラー値順)]を実行します(下図)。


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